ふしぎ星のふたご姫☆★☆(トロワエトワール)2 [ふたご姫妄想戦記]
第三の星。
三つ目の輝き。
発音だけならトロエトワールでも良い気もしていたのですが、
ドラゴンテール様がトロワエトワールでご紹介して下さったので、
こちらでいこっと決めたりしました(アバウトだな!)
イラスト描くの大変だ~。
と思って描いていたのが前半の絵。
楽しまなきゃ!と思って描いてみたのが後半の絵。
一番短時間なのに、一番気合い入っていたのが、
ティオの絵なのはヒミツでアレでソレ。
どこまで色っぽくえ(略)
土曜日になると更新されるはずな、
ふたご姫にちょっとカスリそうな駄文。
ふたご姫だけど主人公はルーナ(微妙だなおい)
もうね、大変だったのよ!
ちょっと聞いてよ。
いきなりよ、いきなり。
いきなりホワイト学園にアイツが来たかと思うと、
アタシやホワイト学園長、他の人も含めて、
ロイヤルワンダープラネットに飛ばされちゃったワケなのよ。
びっくりしたわ、ほんと。
ま、久々にあたしのカワイイ教え子の顔も見れたから良いけど。
でも、しこたまお尻うっちゃったじゃない!
まったく・・・
って、ちょっと!ドコ見てるのよ!!!(怒)
前回 ふしぎ星のひみつ姫☆★☆(トロワエトワール)
ルーシアがみんなに伝えたこと。
それは、宇宙の光と影のお話。
確かに、私たちは自分たちのハッピーのために、
誰かが犠牲になっているなんて・・・
そんなこと、思ったこともありませんでした。
だから、みんな少なからずショックを受けていました。
でも・・・
私の心の中にはモヤモヤしたものがあります。
ルーシアは何か大切なことを忘れている気がします。
それが何かは・・・わかりません・・・
でも、ルーシアに聞けばわかるかもしれない。
ルーシアと話せば、はっきりするかもしれない。
だから・・・
だからルーシアに会いたい!
ルーシアと会って話しをしたい!!
「あの、シェイド様・・・さん!!」
「なんだ!?ルーナか?」
私は頷きました。
ブライトさんやトーマ生徒会長と今後のことについて、
集まって話をしていたシェイドさん。
シェイドさんだけは私の本当の姿を知っています。
私がラビ族のキャンディであることを知っています。
だって、シェイドさんが私をこの学園に編入させて下さったから。
私の願いを叶えてくれたのはシェイドさん・・・シェイド様。
そのシェイド様に、私はもう一度お願いしをしに来ました。
厚かましいと思われるかもしれません。
でも・・・でも!
もう他に方法が思いつかなかったから!
「私をルーシアに会わせて下さい!」
「なに?」
「私をルーシアと話させて下さい!!」
「なんなんだ?やぶからぼうに?」
私はルーシアと自分が友達であることをシェイド様に話しました。
親友であることを。
そして、ルーシアを止めたい気持ちを伝えました。
「だいたいは理解できた。」
「じゃあ!」
「だがな、アイツがいるのはホワイト星なんだぞ?」
「はい。ビビン先生から聞きました。」
「ちょっとルーナ!ホワイト星に行くのなんて無理よ!」
「どうしてですか!?ビビン先生!!」
私とシェイドさんの会話に、
自分の名前を聞きつけてビビン先生が入ってきました。
「ちょっと窓から外見てみなさいよ。」
「え?」
ビビン先生は親指で窓を指します。
窓を覗いてみると・・・
「な、何・・・アレ・・・全部、使い魔・・・ですか?」
私が窓から見た風景。
それは使い魔があふれかえり、
空を雲のように空を覆っているこの星の現状でした。
「ウソ・・・こんなに・・・」
「と、いうワケよ。当然、宇宙電車なんかも止まってるわ。」
私たちはホワイト星に行けないのはもちろん、
ロイヤルワンダープラネットからも出られない状況のようです。
でも・・・それでも私は!!
「お願いします!私をホワイト星に行かせて下さい。」
「あのさ・・・今、外見て無理ってわかンないの?」
「もし、行くにしてもだ。」
シェイド様・・・シェイドさんが語気を強めて言います。
「お前ひとりを行かせることはできないな。」
「そうね。」
ビビン先生とシェイドさんが私に釘をさします。
それでも私はルーシアと会いたい・・・
会って話をしたいんです!
「ルーナ・・・もういいんだ。」
「え?あ・・・イーヤオさん。」
マルコメ頭で普段は少しナヨナヨしているイーヤオさん。
そしてルーシアの双子の弟とのことですが・・・
その人が私の目の前にやってきました。
そうです。
私はこのイーヤオさんと約束しました。
ルーシアが悪いことをしそうなら、止める、と。
「イーヤオさん、私、ホワイト星へ行ってルーシアを・・・」
「もう君では無理だ。ふたご姫も姉さまには倒された今では。」
「それは・・・私のせいんだんです。ごめんなさい。」
ファインさんとレインさんは、
今、心が凍りついて人形のようになってしまいました。
それは、おふたりのハッピーベルンが折れてしまったから。
その原因は私なんです。
私がお2人の魔法の力を跳ね返したから。
私のハッピーベルンをそんな風に使ったから。
私のアンジェリカを悪いことに。
私が悪いんだ・・・
だから私はその責任を取らないといけないんだ。
「私はルーシアに会いに行きいます!」
自分の決意を声に出しました。
譲れない想いだから。
でも、その声は裏返って・・・弱々しくて・・・
「無駄だ。もうキミが姉さまをどうこうすることはできない。」
「それでも私はホワイト星に行きたいんですっ!」
「解らないのか?もうそんなレベルじゃないんだ!!」
「その通りだ。」
「ブライトさ・・・ま・・・さん。」
イーヤオさんの意見にブライトさんが同調します。
「悪いが君が行って、どうなるとも思えない。」
「・・・」
「レイン達さえ敵わなかった相手なんだよ?」
「でも・・・」
「たとえ君がレイン達と同じような魔法が使えたとしても―」
「あ・・・」
ブライトさんが何を言いたいのか。
私にだってわかります。
たとえソレイユベルに祝福されたからといって。
たとえハッピーベルンを持っているからといって。
ファインさんやレインさんのように魔法を使えない私が、
たった一人しかいない私が、
ホワイト星へ行ったとして、
何ができるのでしょうか?
それは・・・わかるんです。
でも、私はルーシアに会いたい。
話をしたい!
「お願いです。私をホワイト星に連れて行って下さい!!」
「ボクの話を聞いて・・・」
「私の話を聞いて下さいっ!!」
私は叫びました。
大勢の人の前で、こんな大きな声を出すのは・・・たぶん初めて。
ただ、自分の想いを一生懸命に伝えたくて。
授業でもあまり発表なんてしないし・・・
たくさんの人の前で話をすることなんて、なかった。
でも、今は・・・今、言わなきゃいけない!
そうしないと、ルーシアには二度と会えない!
そんな想いが私を突き動かします。
だから、私は・・・ちっっぽけだけど、
めいっぱいの勇気を振り絞りました。
大切な・・・本当に大切な友達のために!
ルーシアのお話は私には難しいものでした。
その内容は確かに正しいことかもしれません。
でもだからといって、
ソレイユベルを壊すことが正しいとは思えません。
そんなことをしても、何も変わらないと思います。
ルーシアは私の友達です。親友です。
そのルーシアを助けるため・・・
私はファインさんとレインさんに大変なことをしてしまいました。
今のお2人の責任は私にあるんですっ!
そして、ルーシアを止める責任もあります!!
それがハッピーベルンを授かった、
私の使命だと思うからですっ!!!
だから私は・・・
私は・・・
ホワイト星に行きます!!
私は自分の胸のうちを言いきりました。
自分の想いを講堂にいたたくさんの人に伝えました。
でも・・・
周りの人は誰も何も言ってくれなくて・・・
やっぱり・・・私じゃ、ダメなのかな・・・・
「わかった。」
「・・・え?」
シェイドさんが難しそうな顔で頷きます。
「お前の覚悟、聞かせてもらった。」
「シェイドさま・・・さん・・・」
すると他のみなさんも、
次々と私に言葉をかけてくれました。
「よく解らないけど、わかった!」
「頑張って!」
「俺たちがホワイト星へ連れていってやる!」
うわ・・・
すごく・・・
こんなに大勢の人が私に声をかけてくれて・・・
嬉しい・・・
本当に・・・
気がつくと足が震えていて、
涙がこみ上げてきました。
「ありがとう・・・ございます。」
私は皆さんに向けて、頭を下げました。
「ルーナ!」
「あ・・・ナッチ。」
そこへ講堂に入ってから出会えていなかったナッチが、
手を振りながら走ってきました。
「ルーナ、立派だったよ。」
「あ・・・そうかな・・・えへへ・・・」
なんだか恥ずかしいです。
「ルーナ、ルーシアのこと、お願いね。」
「・・・うん。」
「ホワイト星、行くんだよね?」
「うん。」
「頑張ってね!」
「うん!!」
私とナッチは強く手を握り合いました。
「私のことも忘れないでね。」
「ロロア!はい、もちろんです!」
よし。
ルーシアのいるホワイト星へ行こう。
そして、話をしてルーシアに反省してもらおう。
それで2人で一緒に帰ってくるんだ。
「で、具体的にどうやってホワイト星に行くのよ?ルーナ。」
「は?」
ビビン先生のもっともなお言葉。
「確かに外は使い魔だらけだものね。」
とはアルテッサさん。
「それどころか、使い魔で空の上が見えないくらいだし・・・」
とはミルロさん。
「あれほどの数の使い魔を避けることはできないと思うわ。」
とはリオーネさん。
「そろそろ晩ゴハンの時間よね。みんなどうするのかしら?」
「たまにはアンタも真面目に考えなさいよッ!!」
とはソフィーさん。
本当に。
そろそろお腹もすいてきて・・・じゃない!
空に広がる使い魔の雲を超えて、
ホワイト星に行く方法なんて・・・
「そんな・・・責めてルーシアのところに行くことができれば・・・」
なんとかなるとは限らないけど、
ルーシアと会話することができるはず。
「なんとかホワイト星に行ければ・・・」
「いいんだな?」
「え?」
「本当にいいんだな?」
声の主は・・・
「片道切符でいいんだな?」
「トレミーさん!!」
メガネがトレードマークの科学部のトレミーさんでした。
でも、片道切符って・・・どういう意味だろう??
ホワイト星に行く。
ルーシアに会いに。
ルーシアと話をしに。
でも・・・
肝心の手段は何もありませんでした。
そこに科学部のトレミーさんがやってきたのです。
「おい、ほっかむり。」
「む。まだ名前覚えてないんですか!?」
呆れた・・・なんて人でしょう。
「ルーナです。ふしぎ星のルーナ!」
「そんなこたぁどうでもいいんだよ。」
ぜっんぜん、良くないです。
でも、それより気になります。
「トレミーさん、さっき言っていたことって?」
「ああ。片道でいいなら、ホワイト星までいく方法がある。」
「ほんとうですか!!」
まわりがざわめきます。
外にあふれる使い魔を抜けてホワイト星までいく方法がある。
ルーシアに会える!
はやる心を抑えて、トレミーさんに聞きます。
「どうやるんですか!」
「ああ。これだ!!」
そう言って、トレミーさんは傍らの大きな布を取り外しました。
・・・いつの間にそんなものを??
「おおー!!」
なんとそこにはロケットがありました。
「ふふ、これこそが科学部の総力の結集だ!」
「おでぇ~ん!」
「ふふ・・・振り子の原理も入っているのだよ。」
「どうだ、恐れ入ったか!すっごくエコなんだぞっ!!」
・・・さらにいつの間にか科学部の人たちが集まっていました。
ええと・・・なんか、怪しいです。
でも、まぁ、このロケットを使えば・・・
「ホワイト星までいけるんですね?」
「当然だ。科学部に不可能はない。」
「すごい・・・」
なんとかルーシアに会えそう・・・
「さっそく私をホワイト星まで連れて行って下さい!」
「おう。部長!」
「うむ。まかせたまえ。では、燃料を補充してくれ。」
「はい。どこにあるんですか?」
「うむ。どこにあるんだ?」
・・・は?
「あの・・・このロケットは何の燃料で飛ぶんですか?」
「もちろんナタネ油だ。エコロケットだからね。」
「はぁ・・・。では、そのナタネ油はどこにあるんですか?」
「君はもってないのか?」
「持ってません!」
普通、そんなの持ち歩いたりしませんよ・・・
「むぅ・・・トレミー君。」
「ええ、部長。」
「このロケットは飛ばないな。」
「ええ。飛びませんね。」
「あほかぁあああああ」
ああ、見事なツッコミ。
科学部の部長にビビン先生が。
トレミーさんにレモンさんが。
それぞれ素晴らしいツッコミをくらわせます。
・・・もう、そのまま宇宙まで飛んで行って下さい。
「うぐぐ・・・ま、まちたまえ。」
「なに?命乞い?」
ビビン先生・・・ちょっと怖いです。
「話を聞きたまえ・・・ナタネ油が精製できれば問題ないんだ。」
「ナタネ油って・・・そんなのどうやれば・・・」
「そんな簡単に作れるとでも思ってるの!?」
「あ、私わかるよぉ!」
「ええ?」
それは同じ1年生のハーブさんでした。
ファインさんたちと同じ、1年A組の生徒さんです。
「お料理だけでなくて、お肌にもいいからよく作るの。」
「本当ですか!?」
器用な人もいるんですね・・・
「そう言えばシェイド、菜種を育てていましたよね?。」
「ああ・・・よく知っていたな、ソロ。」
「ええ。まぁ。チームメイトですし。」
「きゃぁああ、ソロリン、すごい、素敵ぃいい!」
「むぎゅ!ハーブ放して・・・苦しい・・・」
ああ!?大変、ソロさんがつぶされる!!
のは、この際置いておいて・・・
「燃料のナタネ油こと、お願いできますか!?」
「もっちろん!」
ハーブさんは胸を叩いて答えてくれます。
ソロさんは・・・ハーブさんの手の中でぐったりしていますが。
その・・・お、お大事に。
ハーブさんがナタネ油を作れるということで、
これでロケットの燃料はなんとかなるかもしれません。
でも問題は・・・
「どうやって菜種を取ってくればいいでしょうか・・・」
そうです。
外にはたくさんの使い魔がいます。
ソレイユベルに守られているこの講堂から外に出れば、
使い魔たちが大挙して襲ってくるでしょう。
そんな危険なこと、人に頼めるものではありません。
・・・なら、私が!!
「それならこのティオめにお任せ下さい!」
「え?」
「ティオ?」
声の主はリオーネさんのお兄さん。
メラメラ星のプリンスのティオ様・・・さんでした。
「はい。このわたしめと、何人かの有志が」
そういって、何人かの人を指し示します。
「快速を飛ばして菜種を取ってきますです!」
「そうか・・・よし、頼む。」
シェイドさんは間髪入れず、ティオさんたちに頼みます。
「はい!お任せ下さいっ!」
「そんな!でも・・・危険です!わたしが・・・」
「大丈夫です。それではっ!!」
私が止める間もなく、
ティオさんと数人の男子生徒は、
あっという間に外に出て行ってしまいました。
それからしてすぐに―
「ぎゃー、うぎゃー、いやぁああああ!!」
「・・・」
だ、大丈夫でしょうか。
しばらくして、ボロボロのティオさんたちが帰ってきました。
「フ・・・フフフ・・・これを見て下さい・・・」
「こんなにたくさん!?」
「任務完了です・・・ガク。」
ティオさんたちは、
この短時間でたくさんの菜種を刈り取ってきました。
使い魔に襲われながら・・・
ありがとうございます。ティオさん。
ティオさんたちの犠牲は無駄にはしません!
「これだけあれば、たくさんのナタネ油がとれるよ!」
そう言って、ハーブさんは私にウインク。
「よぉおし。ローズマリー手伝って!」
「ええ。」
「ハーブ、私たちも手伝うわ。」
「ありがと、シャイン!」
「まってよぉ!私も手伝うわよぉ!!」
「・・・グリタも・・・」
「じゃ、ブリンクもグリタも一緒に来て!!」
ハーブさんたちが菜種を持って、
講堂の奥にある炊事場に向かいます。
そこでナタネ油を精製するのだそうです。
・・・お願いします。
ちょんちょん
「え?あ、ティオさ・・・ん?」
ティオ様が私のスカートのすそをひっぱります。
あれ?倒れたんじゃなかったんだ。
「どうでしたか?このティオめの活躍は??」
「え・・あ・・ああ。はい、とてもかっこヨカッタです。」
「そうでしょう、そうでしょう!フフフ・・・ガク。」
「・・・」
褒められたかったんですね、ティオさん。
ボロボロのお姿と満足そうな寝顔がとても・・・
とても・・・
可愛らしです。(カッコよいと言って下さいぃぃいbyティオ)
いいえ。
ティオさんだけじゃありません。
多くの人が、今、私を手助けしてくれています。
ありがとうございます、皆さん。
ルーシアに会うための希望が見えてきた気がします。
皆さんが・・・紡いでくれました。
その想いに、私、一生懸命応えます!
ルーシア、待ってて。
必ずあなたのいるホワイト星へ行くから。
そして、こんな怖いこと、やめてもらうんです・・・
絶対・・・そう、絶対に!
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆
背景ですか?
ありませんすみません。
ここに来て、久々にふたご姫関係の設定本を見返して。
・・・独自だと絵の限界をヒシヒシと感じます。
次回もすっ飛んで頑張ろう・・・
三つ目の輝き。
発音だけならトロエトワールでも良い気もしていたのですが、
ドラゴンテール様がトロワエトワールでご紹介して下さったので、
こちらでいこっと決めたりしました(アバウトだな!)
イラスト描くの大変だ~。
と思って描いていたのが前半の絵。
楽しまなきゃ!と思って描いてみたのが後半の絵。
一番短時間なのに、一番気合い入っていたのが、
ティオの絵なのはヒミツでアレでソレ。
どこまで色っぽくえ(略)
土曜日になると更新されるはずな、
ふたご姫にちょっとカスリそうな駄文。
ふたご姫だけど主人公はルーナ(微妙だなおい)
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆
ふしぎ星のふたご姫☆★☆(トロワエトワール)2
☆★☆あらすじ☆★☆
もうね、大変だったのよ!
ちょっと聞いてよ。
いきなりよ、いきなり。
いきなりホワイト学園にアイツが来たかと思うと、
アタシやホワイト学園長、他の人も含めて、
ロイヤルワンダープラネットに飛ばされちゃったワケなのよ。
びっくりしたわ、ほんと。
ま、久々にあたしのカワイイ教え子の顔も見れたから良いけど。
でも、しこたまお尻うっちゃったじゃない!
まったく・・・
って、ちょっと!ドコ見てるのよ!!!(怒)
前回 ふしぎ星のひみつ姫☆★☆(トロワエトワール)
☆★☆第3章 今の私の想い☆★☆
ルーシアがみんなに伝えたこと。
それは、宇宙の光と影のお話。
確かに、私たちは自分たちのハッピーのために、
誰かが犠牲になっているなんて・・・
そんなこと、思ったこともありませんでした。
だから、みんな少なからずショックを受けていました。
でも・・・
私の心の中にはモヤモヤしたものがあります。
ルーシアは何か大切なことを忘れている気がします。
それが何かは・・・わかりません・・・
でも、ルーシアに聞けばわかるかもしれない。
ルーシアと話せば、はっきりするかもしれない。
だから・・・
だからルーシアに会いたい!
ルーシアと会って話しをしたい!!
「あの、シェイド様・・・さん!!」
「なんだ!?ルーナか?」
私は頷きました。
ブライトさんやトーマ生徒会長と今後のことについて、
集まって話をしていたシェイドさん。
シェイドさんだけは私の本当の姿を知っています。
私がラビ族のキャンディであることを知っています。
だって、シェイドさんが私をこの学園に編入させて下さったから。
私の願いを叶えてくれたのはシェイドさん・・・シェイド様。
そのシェイド様に、私はもう一度お願いしをしに来ました。
厚かましいと思われるかもしれません。
でも・・・でも!
もう他に方法が思いつかなかったから!
「私をルーシアに会わせて下さい!」
「なに?」
「私をルーシアと話させて下さい!!」
「なんなんだ?やぶからぼうに?」
私はルーシアと自分が友達であることをシェイド様に話しました。
親友であることを。
そして、ルーシアを止めたい気持ちを伝えました。
「だいたいは理解できた。」
「じゃあ!」
「だがな、アイツがいるのはホワイト星なんだぞ?」
「はい。ビビン先生から聞きました。」
「ちょっとルーナ!ホワイト星に行くのなんて無理よ!」
「どうしてですか!?ビビン先生!!」
私とシェイドさんの会話に、
自分の名前を聞きつけてビビン先生が入ってきました。
「ちょっと窓から外見てみなさいよ。」
「え?」
ビビン先生は親指で窓を指します。
窓を覗いてみると・・・
「な、何・・・アレ・・・全部、使い魔・・・ですか?」
私が窓から見た風景。
それは使い魔があふれかえり、
空を雲のように空を覆っているこの星の現状でした。
「ウソ・・・こんなに・・・」
「と、いうワケよ。当然、宇宙電車なんかも止まってるわ。」
私たちはホワイト星に行けないのはもちろん、
ロイヤルワンダープラネットからも出られない状況のようです。
でも・・・それでも私は!!
「お願いします!私をホワイト星に行かせて下さい。」
「あのさ・・・今、外見て無理ってわかンないの?」
「もし、行くにしてもだ。」
シェイド様・・・シェイドさんが語気を強めて言います。
「お前ひとりを行かせることはできないな。」
「そうね。」
ビビン先生とシェイドさんが私に釘をさします。
それでも私はルーシアと会いたい・・・
会って話をしたいんです!
「ルーナ・・・もういいんだ。」
「え?あ・・・イーヤオさん。」
マルコメ頭で普段は少しナヨナヨしているイーヤオさん。
そしてルーシアの双子の弟とのことですが・・・
その人が私の目の前にやってきました。
そうです。
私はこのイーヤオさんと約束しました。
ルーシアが悪いことをしそうなら、止める、と。
「イーヤオさん、私、ホワイト星へ行ってルーシアを・・・」
「もう君では無理だ。ふたご姫も姉さまには倒された今では。」
「それは・・・私のせいんだんです。ごめんなさい。」
ファインさんとレインさんは、
今、心が凍りついて人形のようになってしまいました。
それは、おふたりのハッピーベルンが折れてしまったから。
その原因は私なんです。
私がお2人の魔法の力を跳ね返したから。
私のハッピーベルンをそんな風に使ったから。
私のアンジェリカを悪いことに。
私が悪いんだ・・・
だから私はその責任を取らないといけないんだ。
「私はルーシアに会いに行きいます!」
自分の決意を声に出しました。
譲れない想いだから。
でも、その声は裏返って・・・弱々しくて・・・
「無駄だ。もうキミが姉さまをどうこうすることはできない。」
「それでも私はホワイト星に行きたいんですっ!」
「解らないのか?もうそんなレベルじゃないんだ!!」
「その通りだ。」
「ブライトさ・・・ま・・・さん。」
イーヤオさんの意見にブライトさんが同調します。
「悪いが君が行って、どうなるとも思えない。」
「・・・」
「レイン達さえ敵わなかった相手なんだよ?」
「でも・・・」
「たとえ君がレイン達と同じような魔法が使えたとしても―」
「あ・・・」
ブライトさんが何を言いたいのか。
私にだってわかります。
たとえソレイユベルに祝福されたからといって。
たとえハッピーベルンを持っているからといって。
ファインさんやレインさんのように魔法を使えない私が、
たった一人しかいない私が、
ホワイト星へ行ったとして、
何ができるのでしょうか?
それは・・・わかるんです。
でも、私はルーシアに会いたい。
話をしたい!
「お願いです。私をホワイト星に連れて行って下さい!!」
「ボクの話を聞いて・・・」
「私の話を聞いて下さいっ!!」
私は叫びました。
大勢の人の前で、こんな大きな声を出すのは・・・たぶん初めて。
ただ、自分の想いを一生懸命に伝えたくて。
授業でもあまり発表なんてしないし・・・
たくさんの人の前で話をすることなんて、なかった。
でも、今は・・・今、言わなきゃいけない!
そうしないと、ルーシアには二度と会えない!
そんな想いが私を突き動かします。
だから、私は・・・ちっっぽけだけど、
めいっぱいの勇気を振り絞りました。
大切な・・・本当に大切な友達のために!
ルーシアのお話は私には難しいものでした。
その内容は確かに正しいことかもしれません。
でもだからといって、
ソレイユベルを壊すことが正しいとは思えません。
そんなことをしても、何も変わらないと思います。
ルーシアは私の友達です。親友です。
そのルーシアを助けるため・・・
私はファインさんとレインさんに大変なことをしてしまいました。
今のお2人の責任は私にあるんですっ!
そして、ルーシアを止める責任もあります!!
それがハッピーベルンを授かった、
私の使命だと思うからですっ!!!
だから私は・・・
私は・・・
ホワイト星に行きます!!
私は自分の胸のうちを言いきりました。
自分の想いを講堂にいたたくさんの人に伝えました。
でも・・・
周りの人は誰も何も言ってくれなくて・・・
やっぱり・・・私じゃ、ダメなのかな・・・・
「わかった。」
「・・・え?」
シェイドさんが難しそうな顔で頷きます。
「お前の覚悟、聞かせてもらった。」
「シェイドさま・・・さん・・・」
すると他のみなさんも、
次々と私に言葉をかけてくれました。
「よく解らないけど、わかった!」
「頑張って!」
「俺たちがホワイト星へ連れていってやる!」
うわ・・・
すごく・・・
こんなに大勢の人が私に声をかけてくれて・・・
嬉しい・・・
本当に・・・
気がつくと足が震えていて、
涙がこみ上げてきました。
「ありがとう・・・ございます。」
私は皆さんに向けて、頭を下げました。
「ルーナ!」
「あ・・・ナッチ。」
そこへ講堂に入ってから出会えていなかったナッチが、
手を振りながら走ってきました。
「ルーナ、立派だったよ。」
「あ・・・そうかな・・・えへへ・・・」
なんだか恥ずかしいです。
「ルーナ、ルーシアのこと、お願いね。」
「・・・うん。」
「ホワイト星、行くんだよね?」
「うん。」
「頑張ってね!」
「うん!!」
私とナッチは強く手を握り合いました。
「私のことも忘れないでね。」
「ロロア!はい、もちろんです!」
よし。
ルーシアのいるホワイト星へ行こう。
そして、話をしてルーシアに反省してもらおう。
それで2人で一緒に帰ってくるんだ。
「で、具体的にどうやってホワイト星に行くのよ?ルーナ。」
「は?」
ビビン先生のもっともなお言葉。
「確かに外は使い魔だらけだものね。」
とはアルテッサさん。
「それどころか、使い魔で空の上が見えないくらいだし・・・」
とはミルロさん。
「あれほどの数の使い魔を避けることはできないと思うわ。」
とはリオーネさん。
「そろそろ晩ゴハンの時間よね。みんなどうするのかしら?」
「たまにはアンタも真面目に考えなさいよッ!!」
とはソフィーさん。
本当に。
そろそろお腹もすいてきて・・・じゃない!
空に広がる使い魔の雲を超えて、
ホワイト星に行く方法なんて・・・
「そんな・・・責めてルーシアのところに行くことができれば・・・」
なんとかなるとは限らないけど、
ルーシアと会話することができるはず。
「なんとかホワイト星に行ければ・・・」
「いいんだな?」
「え?」
「本当にいいんだな?」
声の主は・・・
「片道切符でいいんだな?」
「トレミーさん!!」
メガネがトレードマークの科学部のトレミーさんでした。
でも、片道切符って・・・どういう意味だろう??
☆★☆第4章 つながる想い☆★☆
ホワイト星に行く。
ルーシアに会いに。
ルーシアと話をしに。
でも・・・
肝心の手段は何もありませんでした。
そこに科学部のトレミーさんがやってきたのです。
「おい、ほっかむり。」
「む。まだ名前覚えてないんですか!?」
呆れた・・・なんて人でしょう。
「ルーナです。ふしぎ星のルーナ!」
「そんなこたぁどうでもいいんだよ。」
ぜっんぜん、良くないです。
でも、それより気になります。
「トレミーさん、さっき言っていたことって?」
「ああ。片道でいいなら、ホワイト星までいく方法がある。」
「ほんとうですか!!」
まわりがざわめきます。
外にあふれる使い魔を抜けてホワイト星までいく方法がある。
ルーシアに会える!
はやる心を抑えて、トレミーさんに聞きます。
「どうやるんですか!」
「ああ。これだ!!」
そう言って、トレミーさんは傍らの大きな布を取り外しました。
・・・いつの間にそんなものを??
「おおー!!」
なんとそこにはロケットがありました。
「ふふ、これこそが科学部の総力の結集だ!」
「おでぇ~ん!」
「ふふ・・・振り子の原理も入っているのだよ。」
「どうだ、恐れ入ったか!すっごくエコなんだぞっ!!」
・・・さらにいつの間にか科学部の人たちが集まっていました。
ええと・・・なんか、怪しいです。
でも、まぁ、このロケットを使えば・・・
「ホワイト星までいけるんですね?」
「当然だ。科学部に不可能はない。」
「すごい・・・」
なんとかルーシアに会えそう・・・
「さっそく私をホワイト星まで連れて行って下さい!」
「おう。部長!」
「うむ。まかせたまえ。では、燃料を補充してくれ。」
「はい。どこにあるんですか?」
「うむ。どこにあるんだ?」
・・・は?
「あの・・・このロケットは何の燃料で飛ぶんですか?」
「もちろんナタネ油だ。エコロケットだからね。」
「はぁ・・・。では、そのナタネ油はどこにあるんですか?」
「君はもってないのか?」
「持ってません!」
普通、そんなの持ち歩いたりしませんよ・・・
「むぅ・・・トレミー君。」
「ええ、部長。」
「このロケットは飛ばないな。」
「ええ。飛びませんね。」
「あほかぁあああああ」
ああ、見事なツッコミ。
科学部の部長にビビン先生が。
トレミーさんにレモンさんが。
それぞれ素晴らしいツッコミをくらわせます。
・・・もう、そのまま宇宙まで飛んで行って下さい。
「うぐぐ・・・ま、まちたまえ。」
「なに?命乞い?」
ビビン先生・・・ちょっと怖いです。
「話を聞きたまえ・・・ナタネ油が精製できれば問題ないんだ。」
「ナタネ油って・・・そんなのどうやれば・・・」
「そんな簡単に作れるとでも思ってるの!?」
「あ、私わかるよぉ!」
「ええ?」
それは同じ1年生のハーブさんでした。
ファインさんたちと同じ、1年A組の生徒さんです。
「お料理だけでなくて、お肌にもいいからよく作るの。」
「本当ですか!?」
器用な人もいるんですね・・・
「そう言えばシェイド、菜種を育てていましたよね?。」
「ああ・・・よく知っていたな、ソロ。」
「ええ。まぁ。チームメイトですし。」
「きゃぁああ、ソロリン、すごい、素敵ぃいい!」
「むぎゅ!ハーブ放して・・・苦しい・・・」
ああ!?大変、ソロさんがつぶされる!!
のは、この際置いておいて・・・
「燃料のナタネ油こと、お願いできますか!?」
「もっちろん!」
ハーブさんは胸を叩いて答えてくれます。
ソロさんは・・・ハーブさんの手の中でぐったりしていますが。
その・・・お、お大事に。
ハーブさんがナタネ油を作れるということで、
これでロケットの燃料はなんとかなるかもしれません。
でも問題は・・・
「どうやって菜種を取ってくればいいでしょうか・・・」
そうです。
外にはたくさんの使い魔がいます。
ソレイユベルに守られているこの講堂から外に出れば、
使い魔たちが大挙して襲ってくるでしょう。
そんな危険なこと、人に頼めるものではありません。
・・・なら、私が!!
「それならこのティオめにお任せ下さい!」
「え?」
「ティオ?」
声の主はリオーネさんのお兄さん。
メラメラ星のプリンスのティオ様・・・さんでした。
「はい。このわたしめと、何人かの有志が」
そういって、何人かの人を指し示します。
「快速を飛ばして菜種を取ってきますです!」
「そうか・・・よし、頼む。」
シェイドさんは間髪入れず、ティオさんたちに頼みます。
「はい!お任せ下さいっ!」
「そんな!でも・・・危険です!わたしが・・・」
「大丈夫です。それではっ!!」
私が止める間もなく、
ティオさんと数人の男子生徒は、
あっという間に外に出て行ってしまいました。
それからしてすぐに―
「ぎゃー、うぎゃー、いやぁああああ!!」
「・・・」
だ、大丈夫でしょうか。
しばらくして、ボロボロのティオさんたちが帰ってきました。
「フ・・・フフフ・・・これを見て下さい・・・」
「こんなにたくさん!?」
「任務完了です・・・ガク。」
ティオさんたちは、
この短時間でたくさんの菜種を刈り取ってきました。
使い魔に襲われながら・・・
ありがとうございます。ティオさん。
ティオさんたちの犠牲は無駄にはしません!
「これだけあれば、たくさんのナタネ油がとれるよ!」
そう言って、ハーブさんは私にウインク。
「よぉおし。ローズマリー手伝って!」
「ええ。」
「ハーブ、私たちも手伝うわ。」
「ありがと、シャイン!」
「まってよぉ!私も手伝うわよぉ!!」
「・・・グリタも・・・」
「じゃ、ブリンクもグリタも一緒に来て!!」
ハーブさんたちが菜種を持って、
講堂の奥にある炊事場に向かいます。
そこでナタネ油を精製するのだそうです。
・・・お願いします。
ちょんちょん
「え?あ、ティオさ・・・ん?」
ティオ様が私のスカートのすそをひっぱります。
あれ?倒れたんじゃなかったんだ。
「どうでしたか?このティオめの活躍は??」
「え・・あ・・ああ。はい、とてもかっこヨカッタです。」
「そうでしょう、そうでしょう!フフフ・・・ガク。」
「・・・」
褒められたかったんですね、ティオさん。
ボロボロのお姿と満足そうな寝顔がとても・・・
とても・・・
可愛らしです。(カッコよいと言って下さいぃぃいbyティオ)
いいえ。
ティオさんだけじゃありません。
多くの人が、今、私を手助けしてくれています。
ありがとうございます、皆さん。
ルーシアに会うための希望が見えてきた気がします。
皆さんが・・・紡いでくれました。
その想いに、私、一生懸命応えます!
ルーシア、待ってて。
必ずあなたのいるホワイト星へ行くから。
そして、こんな怖いこと、やめてもらうんです・・・
絶対・・・そう、絶対に!
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆
背景ですか?
ありませんすみません。
ここに来て、久々にふたご姫関係の設定本を見返して。
・・・独自だと絵の限界をヒシヒシと感じます。
次回もすっ飛んで頑張ろう・・・
2010-01-09 19:29
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