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ふしぎ星のふたご姫GYUとは一体・・・ [『ふたご姫』考察記]

寒さのなかに、ふと暖かさを感じる近頃。
遠いながらも春の足音が聞こえ今再び新たな始まりの季節へ。
大団円から早2年。
薄れ行く記憶、変わらぬ想いと共に、
土曜になると更新されるふたご姫検証記。

1クール13回。
それが4クールで52回。
この「52」という数字が、
過去のアニメ作品に問わず一区切りとなる目安であった。
そして今52回目の検証記!

フタゴ姫と作品を本格的に見始めた要因は、
背景に写るキャラクター達がきっかけ。

前作はほとんど見ておらず、さして興味の対象ではなかった。
作品についての知識は有していた。
たまたまレコーダーの中を消去しようと何気なく見てみた作品。
それが「ふしぎ星のふたご姫GYU」(以下ふたご姫GYU)の3話。

背景に写るキャラクターがただのモブではなく、
クラスメイトで今後も出る可能性があることを知る。
また、
・モブキャラに名前があること
・学園で主人公がクラスに在籍していること
等を知り、疑問が湯水の如くあふれ出てきた。
その解決の為に見始めたのである。

きっかけとなった背景キャラクターは、
のちに「ハーブ」という名のキャラクターであることを知る。

モブキャラが主人公の回があることに、
余計に興味が深まったのを記憶している。

そんな考察の振り返りから始まる今回は、
作品の一応の総括と共に作品の魅力について考察を行う。
何故人は「ふたご姫」に興味を持ち、心惹かれたのか。

○学園モノへの転換
過去にもファンタジー学園モノは幾つもあった。
しかし今作の特徴は、
前作の世界観がありながら新しいファンタジー学園に転換したことである。

↑日常の教室の風景なども描かれる(あまり見るものではないが・・・)

個性の塊りであるふしぎ星の連中の大半が、年齢関係なく学園に入学。
ドタバタを繰り広げるモノは、前作ファンにとっても当初興味深いもとなった。

↑学園内であっても変身戦闘

ただ、あまりにも大幅な転換は、
前作の雰囲気を好むファンには望ましいものではなかったことも事実であろう。

しかし、学園モノにすることで前作キャラに負けない個性の塊りキャラが
大勢出てきたことは、世界観を広げ、物語を深くするものでもあった。
また、そのようなキャラクター達の登場が本検証執筆要因となったのである。

↑トンデモキャラクターの宝庫でその筆頭

もちろん、キャラクターが大勢となったことは、
それだけキャラクター性が希薄化する恐れもあり、加えて、
各キャラクターの登場割合も減少することは否めない。

↑・・・ボクですか?

それを良しとしないファンも多い。
だが、そのような「登場率の減少」さえもをネタとするような、
屈強なキャラクターと信者とも呼べるファンをも生み出すこととなったことも、
前作からの転換の産物と呼べるものであろう。

↑ヤダ・・・褒めないで下さい(褒めてねぇ)

○学園モノの魅力
学園モノとしては、
クラスのキャラクターを丁寧に描く事で大きく世界観を広げることができる。
ただ、学園モノの多くは、主人公やその所属に力を入れる為、
クラスメイトの描写は大半がおざなりとなっているのが現状である。
ふたご姫GYUでは、その点が異なった。

なにせクラスメイト20人が全員個性キャラ。
また、既存の作品と異なるのは、各キャラクターが3人チームを組んでいる点。

↑主人公チーム、チーム・ジェミニの3人

これは、作品としてキャラクターを動きやすいものと想像できる。
・・・結構チームバラバラで活動している場面も多かったが・・・

↑チームメイトと行動している場面など皆無であった人

また、前作のキャラがクラスにいる点もポイント高い。

ただし全員でないが・・・

クラスメイトを丁寧に描くことで人気を博した「ねぎま」という作品。
その例に見るように、クラスメイトの情報を確定することは、
世界観が広げファンに安定した物語の情報を提供する。

このクラスメイトはこんなキャラクター、あの子はあんなキャラクター・・・
ファンは、その情報を基に物語を理解することができるのである。

反対に、あまりに情報がアバウトである場合、
キャラクター理解を深めることはできない。
メインキャラ以外になんの情報もない作品では、
主人公の所属するクラスのことなど解からない。

それを「自由に考えられる楽しみがあるのでは・・・」
と捉えることもできる。
しかし、ある一定の情報がなければイメージを広げることはできない。
結果、思考の自由がありそうな作品に思えても、
何も自由にイメージを広げられない状況の作品も少なくない。
ふたご姫GYUはその点で異なった。

クラスメイト全てが個性あるキャラクターであるメリットと言える。

しかし、その利点も上手く処理しきれたとは言い難い。
物語り全体としては、キャラクターを描ききることが出来ず、
アスリやリポのように謎のままに終わったキャラクターもいる。

↑熱望されたアスリの主人公回

↑最後までセリフがなかったタウリの相棒リポ

個性の強いクラスメイト達を上手く引きし物語に絡ませていたら、
評価もまた違ったものとなったかもしれない。

○戦いのある物語
ふたご姫GYUは戦いのある物語である。

・・・幼児向けなのだけれど。

この作品には明確な“敵”が存在する。

↑前半のボス的存在エドワルト・・・後半は豚(涙)

玩具を売るための大人の事情があったりするが、それは割愛。
前作以上に“敵”を意識した作りもまた、ファンを二分したようにも思う。

個人的には、熱い展開は好きなのだが・・・

しかし、女児向け作品でかつ熱いバトルというギャップは面白い。
セーラームーン以降、数点見かけるようになったが、
ターゲットとする年齢層が低いにもかかわらず、
戦闘を軸とする作品も珍しい。
まあ、戦闘といっても激しいものではないが。

↑たまに本格的に戦闘を行うキャラも・・・

しかし、“敵”の個性もこの作品の魅力であった。
トーマの「○○は必要ない」は名言である。

また後半登場のビビンは物語の主軸として、
ある意味主人公以上に主人公として存在した。

そしてファイナルバトルは、
○年ジャンプ顔負けの熱い戦闘が繰り広げられた。

賛否両論あった部分ではあるが、
作品の魅力であることは間違いないだろう。


↑勇ましき幼女向けアニメの主人公姉妹

○終りを迎えた物語
ふたご姫は2年間を通して放送された。
3年目を迎えることは出来なかった。
当然、人気が芳しくなかったこともその要因である。
その他にも大人の事情が絡むが割愛。

1年目の雰囲気から異なる世界観へ挑戦は失敗したのだろうか。

↑え・・・

必ずしもそうではないだろう。
多くのファンがふたご姫GYUに心惹かれた。
それは作品として、
キャラクター
学園のお話
バトル
など人それぞれに魅力を感じたからである。

そして、この作品が『王道』を意識させるものであったからであろう。
アニメ作品は娯楽である。
どれほど奇をてらうものであっても『王道』を忘れてはならない。
『王道』は友情であったり、最後は勝利で終わる物語であったり、
主人公達がどれほど裏切られても優しかったり・・・と様々あろう。

↑最後は友情で締め

そのキーワードを強く意識させることは、
時として煩わしく思えるものであるが、
やはり人として、そこに魅力を感じるものでもある。
ふたご姫GYUは、『王道』を貫き通した物語である。
それは作品の魅力であり、作品の誇りでもある。

・・・かもしれない。

○望むもの
魅力的なキャラクター達が多いにも関わらず、
展開上、語られることがなかったもの、削られてしまったもの、
そのような部分は結構多いと思われる。
大人の事情があるため、致し方ないものではあるが、
ファンには、そのような部分が求められていたのも事実である。

↑例えばアスリとかアスリとかアスリとか・・・・

『王道』をまもりつつそのような欲求を満たすことが、
子どもも大人(マニア)もが求める作品の本質かもしれない。
ふたご姫GYUが続くのであれば、それに近づけたかもしれないのだが、
終りを迎えたことが非常に残念でならない・・・

○考察を終えて
ふたご姫GYUという作品は終わってしまった。

ファンは続きを待ち望んでいるが、その話は出てこない。
どのようなお祭りも終りを迎えることは致し方ないものではるが、
消化不良の部分を感じるだけに勿体無い。
ないのであれば、作ってしまえ、
というのが短絡的な考え方である。
考察から妄想へ・・・

○考察から妄想へ
考察で得た様々な妄想へのチケット。
考察その他そのような(危ない)妄想を書き記すのも、
続編を望む現われのひとつと言えよう。
・・・そんな気もする。

はてさてどうなるか・・・


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カリスマ声優白書

最初の画像、ふたご姫とリオーネが楽しんで踊っているゲーム、どうやら当時ゲームセンターにあったステップダンスゲームでやってた時を思い出します。ふたご姫のアニメ自体が失敗だったわけではありません。子供から大人まで数々のファンがGyu!に惚れこんで大団円を迎えれたのです。勇ましき女児向けアニメの勇者・ファインとレイン、そして2人を支えた仲間たち。レインの画像、続編が無くて「ガビーン!」という表情してます。
by カリスマ声優白書 (2021-09-19 16:18) 

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